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死の予言

私は、患者さんが言われることは結構、当たっていると思っています。特に、「わしは、もうすぐ死ぬ」という患者さんは、よくその通りになります。まさか、そういう状態じゃないよね。と思っても、患者さんの言うとおりに亡くなられた方も多くいました。

Aさんは、1人暮らしの90歳以上のおじいちゃんでした。90歳以上の割りにしっかりとして、いわゆるボケもなく、ちゃんと身なりのしっかりしたおじいちゃんでした。

もともと癌があったけど、高齢のためか進行が止まり(たぶんゆっくり進行していたと思うけど)ゆっくりと1人で余生を過ごされていました。

ある日、外来来られて、「もうすぐダメなような気がするから個室に入院させてほしい」と希望入院(すでに病気があり入院するほどではないけど、自分から入院させてほしいと言われる患者さんの入院をこう言ってます)されました。

全身状態も安定していて、高齢だからと胃カメラなどの検査は拒否されて、まるでホテルにでも住んでるように、面会者もなく、この患者さんは自分のことは自分でされて過ごされていました。

なんで入院しているのだろうか、家に帰りたくないのであろうか・・・?と私たちが疑問を持ち始めたころ、この患者さんは、突然、トイレで倒れました。どこからの大量出血が予測されました。顔面蒼白で手足は冷たくなり、この患者さんはでも意識がはっきりしていて

「すみません。わしは、もうすぐ死にます。師長さんを呼んでください。わしのわがままで入院させてくれたお礼を言いたい。1人はさみしく、ここで過ごした時間は、さみしさを癒していくれました。師長さんを呼んでください。」

私は、すぐに師長さんを呼びにいき、この患者さんは師長さんや私たちに見守られて、まるでドラマのように息を引き取るまで意識があり会話をして、ほどなくして亡くなられました。

私は、この患者さんが特別なのかと思っていましたが、その後に何度も「もうすぐ死にます」や「○日ごろに私はいない」という患者さんに巡り合いました。

死の近い患者さんはなにか特別な何かがあるのかもしれません。

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